システムのライフサイクルは大まかに設計・構築・運用・保守のフェーズに分けられる。
設計と構築は容易にその意味の区別がつくが、運用と保守の区別がつき、説明できる人はそう多くはいないのではないだろうか。
先週会社の先輩と運用、保守の違いと実業務での区分けについて話をしたので、ここで一度整理しておきたい。
運用とは
運用とはシステムの安定稼働のために、手順書に基づいて行う業務のことだ。
具体的にはバックアップ、監視、バッチ処理など日々行う必要のある定例作業が当てはまる。
保守とは
保守とはシステムの安定稼働のために、手順書外で行う業務のことだ。
具体的には機器交換など予測できない出来事に対応するため、非定例で行う作業が当てはまる。
責任範囲について
実業務に当てはめてみると、これら運用、保守の区別が曖昧になりがちで、どちらの部門が対応すべきことなのか、担当者の裁量で決められてしまうことがよくある。
それを防ぎ、業務の責任範囲を明確化するためには、事前に綿密な取り決めを策定するのは勿論のこと、曖昧な部分が出てきた際には、その都度線引きをしっかり行うことが最善の手段であると考えられる。